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輪廻 ~ブータンそのⅡ~

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これに出逢いたかったんだよ、というブータンを象徴するシーン  4日目。ブータン最古の寺院の一つキチュ・ラカン。  あたりが急に慌ただしく動きだして、駕籠ぐるまのようなものも用意し出して、中には庭の水やりとか剪定とかやり始める人もありて。 「ご祖母様がお見えになるそうです」 「どなたの?」 「ワンチュク国王陛下のご祖母様です」 キチュ・ラカン  ガイドさん曰く 「わたしもはじめて拝謁します」と 「やっぱりブータン人、準備が遅いです」と 「撮影はNGですが、みなさんで起立でお迎えしましょう」と  結局、駕籠は使わずご自身でゆっくりと歩いていかれた。  小さいけれど光のきれいなお庭のお寺。 キチュ・ラカン  ブータン・クライマックスは、世界中の観光客が目指すタクツァン僧院「虎の隠れ家」  これは写真では収まり切れない。これは残念ながら真実を写せていない。 ( 合掌 )  自力ではきつい人のために馬に乗っても登れますよ、と言うけれど、狭いところで3mくらいの参道で「乗馬」って、絶叫アトラクションそうだった。  ガイドさんの諸注意で、馬の後ろに回るとヒールキックでゴォ――――ル!とあったけど道幅が狭いところではあまり参考にならない。 砂埃を立てて 鼻を鳴らして下る馬 馬、叱られ中 山腹のCafe センチョ お二人のペースには付いていけないから、お先にどうぞ、と明らかに息のあがってるガイドさんは、センチョさんという。 「行きはよいよい、帰りはこわい♪」という歌を(つくって?)歌っていた。また道中でなぜか、「大きなのっぽの古時計♪~」と口ずさんでいた。歌が好きらしい。  そのセンチョさんの最後のガイド。  タクツァン寺院のお堂で六道について語るとき、 「お二人は分かりませんが、わたしの来世は、三悪道、つまり畜生道、餓鬼道、地獄道のいずれかです。それはもう分かっています。若いとき、やってはいけないことをしました。閻魔様は見ていますから。輪廻して罪を償うのです」  と、さらりと思わし気なことを言う。  それから毛抜きを出して顎ひげを抜き始めるので、「ブータニーズにとって髭にはなにか意味がありますか?」...

モダン国家 ~ブータンそのⅠ~

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 早朝のブータン。  パロ空港。  思いのほか寒くない。  出迎えてくれたガイドさんとはすんなり友達になれそうで、ほっとする。 パロ空港 パロ空港 シムトカ・ゾン ・ シムトカ・ゾン。  ブータン初日、一人目の僧侶から、スマホ片手に現れる。  同じくタンゴ・チョイン・ゾン。山の上の寺院。修復にあたる人々の、昔と変わらないひと時にも、例外なくスマホがある。 タンゴ・チョイン・ゾン ~山の上の寺院修復にあたる家族~ タンゴ・チョイン・ゾン タンゴ・チョイン・ゾン タンゴ・チョイン・ゾン タンゴ・チョイン・ゾン タンゴ・チョイン・ゾン ~山門風景~  ドルン・コンパ。ブータン、2日目も山登り。  ガイドさんは 「観光客は通常登らない寺院です」 「ルートの安全性を約束できないです」 「実際のところ、わたしも登ったことがないです」  と最大限の逃げ腰を表現していたが、今回の旅の同行者は 「そういうところだから行くんです」 「初めてなら道を覚えるいい機会」  と一向にあとに引かない。 (楽させないよぉ) (どんどん攻めちゃうよぉ)  悪い笑みを浮かべながら登っていく。  1時間ほどで寺院までたどり着くとガイドさんは、「ドルン・コンパ、すばらしい、お二人のおかげです」と気持ちを切り替えて山門で僧侶と粘り強く交渉してくれた。  結果は、昨日から三年間瞑想に入った修行僧がいるため中には入れない、とのこと。  翌日からはもうなにも不満は言わず、「ハイキング楽しい?」と訊いてくるガイドさん。  その度にぼくは、あいまいに頷いて、いいガイドさんだなあ、と思う。 ドルン・コンパ ドルン・コンパ ドルン・コンパ  3日目も山登り。シンゲダ寺院。  はっきりした山門がなく進みあぐねていると、どこからともなく一頭の牛が現れナビゲートする。それについていったら自分だけ道を間違えた。 3日目も山登り シンゲダ寺院 ~ オレについてこい的な牛 ~ シンゲダ寺院  ところでブータンの猫事情。基本的に犬の大国であるため数えるほどしか彼らを見ない。寒さ...