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7月, 2020の投稿を表示しています

半径20メートル

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 どこかへ遠出も儘ならないので、半径20メートルの出来事ばかり。  近隣の雑草地帯が刈り込まれてからこっち、行き場を失った生物たちが一時的に我が家に身を寄せる。  チョウチョや、バッタに交じって。  ひまわり花壇にカナブンらしきものも押し寄せる。 一匹や二匹じゃない  一本のひまわりに一匹や二匹じゃない。 偶然じゃない感じ 。     昔、よくやったカナブンの戯れに興じる。  ツマんでは、願い事を託して、月の方角へ投げる。  こんなセンチメンタルな一人遊び。  のはずだったが。  こいつらときたら、どんなに思い切り投げても、月の周りで旋回してブーン。  同じ葉っぱへ戻ってくる。数が減らない。よっぽど気に入ってしまったらしい。  もう一度やってもブーン。戻ってくる。  これはこれで楽しいが。  なんか、おかしいな。   もしや、もしゃもしゃ  おかしいな。  もしや。食べているのかな。  いや、おかしいな。カナブンじゃないな、こいつら。  噂の畑荒らし、ドウガネブイブイだな。  土壌の再生虫、カナブンは益虫と言われる一方、ブイブイは畑を食い荒らす害虫。 (人間側の物差しでは)  申し訳ないけど、木酢を使うか。  ところで4月からはじまったヒメイワダレ草によるグランドカバープロジェクトも7月に入り、いよいよ終盤戦。小さな白い花が、蜜を蓄えている。晩夏には緑の大地に、鈴虫の合唱コンクールがこだまするかと思う。 4月 5月 6月 7月 今日 グリーンウォール

プリンセスピーチ

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 ここに住んでからこの方、草刈りが入ったことなど一度もない斜面だった。  藪の中に境界があるのも知らなかった、というのも適当すぎる認識で。うっかり越境しても、まぁ、青地だから、と思っていたら、草刈り業者も、うっかり刈っちゃうことがあるらしい。  6月のある日、仕事から帰ると、気持ちよく刈り込まれていた枝垂れ桃。  しばらく呆然としてしまったが、自分の落ち度なので仕方ない。 「すまなかったね」  半べそをかきながら、切断面に癒合剤を塗って、それから毎晩、もしかしたら、 もしかしないかな、と涙で薄めたメネデールを寝る前にかけ続け。 枝垂れ桃の若葉  今朝。  もしかしたら、もしかしたのかもしれない。  生きてるよって、  返事があった。  おぉ、もう二度と、傷つけはしまい。  元気になったら、安住の地へまいりましょう。  プリンセス・ピーチ。